Visium 空間的遺伝子発現

組織環境を保ちつつ全トランスクリプトームをマッピング

Visium空間的遺伝子発現は、全mRNAに基づいて組織を分類できる次世代の分子技術です。FFPEまたは新鮮凍結組織における形態学的な情報(context)とトランスクリプトーム全体をマッピングすることにより、正常な発生学、疾患病理学、および臨床トランスレーショナルリサーチへの新たな知見を見出すことができます。

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空間的遺伝子発現

Resources:

  • より多くのサンプルにアクセス

    FFPEと新鮮凍結組織の両方に対応

  • 組織切片全体をプロファイリング

    興味のある領域を選択する必要なく、切片全体から全トランスクリプトーム解析

  • 高解像度

    組織の種類に応じてスポットあたり平均1~10個の細胞解像度

  • 多様なサンプルに対応

    ヒト、マウス、ラットなどの生物種から多様な臓器で実証済み

  • タンパク質の同時検出

    全トランスクリプトーム空間解析と免疫蛍光タンパク質検出の組み合わせ

  • 効率化されたデータ解析

    使いやすいソフトウェアで組織学と遺伝子発現のデータを統合解析

さらなる可能性を探る

  • 複雑な疾患の全体像を把握

  • 新規バイオマーカーを発見し、新しい細胞タイプや状態を特定

  • 細胞アトラスの空間的な位置情報をマッピング

  • 時間空間的な遺伝子発現パターンの同定

組織スライド以上のことを

FFPEに対応

FFPE

FFPEに対応

組織学的手法の利点と、RNAシーケンスの膨大なスループットと発見力を組み合わせた、FFPEサンプルの全トランスクリプトーム検出

  • FFPE組織切片全体のトランスクリプトームを高感度で特異性高く検出
  • バイオバンクに保管されているFFPE組織サンプルから、新しいバイオマーカーを探索
  • 2種類のキャプチャーエリアサイズに対応し、柔軟性を向上
タンパク質の同時検出

免疫蛍光

タンパク質の同時検出

免疫蛍光と全トランスクリプトーム空間遺伝子発現を組み合わせて、新規細胞タイプとその空間的構造の発見を可能にします。

  • 同時空間検出でトランスクリプトームとタンパク質の関係を探索
  • 細胞タイプ特異性をもつ新しい組織バイオマーカーの発見
Visium CytAssist対応ワークフロー

サンプルへのアクセスの拡大

Visium CytAssist対応ワークフロー

Visium CytAssistを使用することで、VisiumFFPE遺伝子発現ワークフローを用いた組織切片のプロファイリングが可能です。

  • FFPEブロックまたはスライドガラス上の組織切片から開始
  • 生物学的に意味のある組織切片を見つけ出すためのプレスクリーニング
  • 標準的な組織学ワークフローともシームレスに統合

実績のある結果

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論文

Tertiary lymphoid structures generate and propagate anti-tumor antibody-producing plasma cells in renal cell cancer

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Meylan M, et al. Immunity (2022).

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Mapping the temporal and spatial dynamics of the human endometrium in vivo and in vitro

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Garcia-Alonso L, et al. Nat Genet (2021).

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Spatial transcriptomics of dorsal root ganglia identifies molecular signatures of human nociceptors

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Tavares-Ferreira D, et al. Sci Transl Med (2022).

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リソース

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Visium空間的遺伝子 発現テクノロジー

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カタログ, 10x Genomics

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Visium空間的遺伝子 発現ソリューション

Visium空間的遺伝子 発現ソリューション

製品フライヤー、10x Genomics

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Enriching pathological analysis of FFPE tumor samples with spatial transcriptomics

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App Note, 10x Genomics

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エンドツーエンドのソリューション

Visium 組織最適化用スライド

新たな装置の導入を必要とせず、既存の研究室にある装置で容易に実験スタート

Visium 空間的遺伝子発現試薬

組織切片全体の空間分解能で全トランスクリプトーム遺伝子発現を捉える試薬類

解析・視覚化ソフトウェア

データ解析パイプライン

視覚化ソフトウェア

グローバルな技術・カスタマーサポート

専門サポートチームがメールと電話で対応

Get the help you need with our expert support team, reachable by phone or e-mail.

ワークフロー

  1. 1Step 1

    サンプル準備

    新鮮な凍結組織から切片を作り、遺伝子発現スライドのキャプチャー領域に貼り付けます。キャプチャー領域には何千ものバーコード化されたスポットが搭載されています。各スポットには固有の空間的バーコードを含むキャプチャーオリゴが数多く含まれています。

    リソース
  2. 2Step 2

    組織染色と画像化

    ヘマトキシリン・エオシン(HE)染色を含む標準的な染色技術と固定方法により、明視野顕微鏡を用いてスライド上の組織切片画像をとります。また免疫染色の場合は蛍光顕微鏡を用いてスライド上の組織切片のタンパク質検出を視覚化します。

    リソース
  3. 3Step 3

    組織の透過処理とライブラリー構築

    新鮮凍結組織の場合、組織を透過させて細胞からmRNAを放出させます。mRNAはスポット上に存在する空間的にバーコード付加されたオリゴヌクレオチドに結合します。逆転写反応により、捕捉されたmRNAからcDNAが生じます。バーコードが付加されたcDNAはその後の工程用に回収され、シーケンス可能なライブラリーとなります。 FFPE組織の場合、組織を透過させて細胞からライゲーション済みプローブペアを放出させます。プローブはその後、スポット上に存在する空間的バーコードが付いたオリゴヌクレオチドに捕獲されます。伸長反応を通じて、プローブには空間バーコード配列が付加されます。バーコードが付加された分子はその後の工程用に回収され、シーケンス可能なライブラリーとなります。

    リソース
  4. 4Step 4

    シーケンス

    10xバーコードが付加したライブラリーは、標準的なNGSショートリードシーケンサー(イルミナ)と互換性があります。組織切片全体から大量の転写プロファイリングを実施します。

    リソース
  5. 5Step 5

    データ解析と視覚化

    Space Ranger解析ソフトウェアを使って空間的遺伝子発現データを処理します。Loupe Browser視覚化ソフトウェアでは、インタラクティブに探索できます。

    バイオインフォマティシャンが必要ですか?

    Loupeは、誰でも簡単にダウンロードして使用できるクリックベースのソフトウェアです。

    リソース

よくある質問

組織学的な空間的情報をトランスクリプトーム全体の遺伝子発現プロファイル(新鮮凍結またはFFPE)またはターゲット遺伝子発現プロファイル(新鮮凍結のみ)と組み合わせる空間的トランスクリプトミクスを行うことができます。

Visiumは、mRNAを含む新鮮凍結組織およびFFPE組織に対応しており、新鮮な凍結組織とFFPE組織に対して異なる化学的性質を利用する個別のキットを用意しています。Visiumアッセイで社内試験に成功した組織のリストは、以下の通りです。

社内試験に成功した組織:新鮮凍結 | FFPE組織

VisiumはSpatial Transcriptomics社の技術をベースにしており、多くの査読済み論文で実証されています。これらは10x Genomicsの論文ページでご覧いただけます。Visiumの外部検証としては、Sanger、SciLife、Broad、USC、Garvanなどの評価サイトが多数の異なるサンプルタイプから空間的遺伝子発現プロファイルを実施できています。社内では、30以上の異なる組織のテストに成功しています。

論文のページ

10x Genomicsでは、Space RangerとLoupe Browserというデータ解析に役立つ2種類のソフトウェアを用意しています。Space Rangerは、組織画像上に空間的な遺伝子発現情報を自動的に重ね合わせ、スポット単位で転写プロファイルの類似性からクラスターを識別する解析ソフトウェアです。その後、視覚化ソフトウェアであるLoupe Browserを使い、結果をインタラクティブに探索することができます。Space RangerとLoupe Browserは、10xサポートサイトから無償でダウンロードできます。

サポートページ

FFPE組織用の Visium空間的遺伝子発現実験は、組織の最適化を必要としません。しかし、新鮮凍結組織用のVisium空間的遺伝子発現実験は、FFPE用とは異なる化学的・分子生物学的な手法を使うため、組織の最適化が必要です。

新鮮凍結組織およびFFPEのVisium空間的遺伝子発現では、形態学的情報を得るためにはヘマトキシリン-エオジン(H&E)染色、タンパク質共検出にはIF染色が適しています。

関連製品

製品

空間的遺伝子発現

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シングルセル遺伝子発現解析

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シングルセル免疫プロファイリング

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シングルセルATAC

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性能

  • 組織における3' 全トランスクリプトーム(遺伝子発現)
  • FFPEと凍結切片組織の両方に対応
  • 組織における3' 全トランスクリプトーム(遺伝子発現)
  • サンプルマルチプレックス
  • TCR/BCR全長ペアシーケンス
  • 5' 全トランスクリプトーム(遺伝子発現)
  • オープンクロマチンによるエピゲノムプロファイリング

拡張機能

  • 免疫蛍光タンパク質の同時検出
  • Visium CytAssist Gene and Protein Expression
  • Cell Surface Protein
  • CRISPRスクリーニング
  • サンプルマルチプレックス
  • Cell Surface Protein
  • Antigen Specificity
  • CRISPRスクリーニング

装置

  • Visium CytAssist
Single Cell Gene Expression

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